くるみの庭をつくろう

人生に本当に必要なのはくるみの殻のみです。くるカラ.ネットへもどうぞ。

Entries

ノチーノ、ノチーノ!

nocino01.jpeg

世間で胡桃(くるみ)と言えばナッツ、もしくは木材です。
それをくるカラ.ネットでは主にくるみの殻を扱い、
時々殻の周りの実の部分(殻の中の仁ではなく)を使ってインクを作ったりしているわけで、
相当エキセントリックに見えるのは百も承知。

でもヨーロッパなどでは胡桃の木は捨てるところがない木として大事にされています。
胡桃のインクは実だけでなく、その葉っぱからでも作ることが出来、
本当に捨てるところがない。

nocino_night.jpg
聖ジョバンニの魔法の夜のイメージだそうです・・・本当かよ

北イタリアで胡桃と言えば6月24日(聖ジョバンニの日)の夜なんだそうです。
行ったこともないモデナ地方のことについて語るのはうさんくさいですが、
便利なGoogleで「notte di San Giovanni(聖ジョバンニの夜)」を調べると、
青い胡桃の実の写真を載せたイタリア語のブログなどが沢山出てきます。

nocino_bottles.jpg
真っ黒な飲み物はそんなに沢山ありません

そう、青い胡桃の実のリキュール、ノチーノを作るための胡桃は、
聖ジョバンニの夜に収穫されなければなりません。

理由は簡単、青い実の中の胡桃の種が堅くなり始めてしまうと、
すぱっと切ることが出来なくなるから。
その期限が聖ジョバンニの日あたりだということです。

この習慣は全世界に居る僕のような物好きの心をくすぐります。
会ったことも、これから会うことも恐らく無い全世界の物好き達が、
6月24日の深夜、突然近所の胡桃の木に登り始める・・・
ちょっと考えただけで軽犯罪法違反の匂いがします。

nocino02.jpg

というわけで深夜は無理ですが、日中近くの河原まで行って参りました。
鬼胡桃は沖縄をのぞく日本全土にあるごくありふれた木で、
ちょっと大きい公園や河原へ行けば必ずあります。

nocino03.jpg

たわわに、と言う表現が本当にぴったりです。
見た目も大きさも梅の実くらいですが、表面がべとっとしています。
木に登らなくても、たちまち5kgくらい収穫できてしまいました。

nocino04.jpg

北イタリアでは家庭ごとにレシピがあるそうで、
調べるとほとんどのレシピが、梅酒のようにウォッカと砂糖、
スパイスを一気に入れてスタートしています。

nocino_shake.jpeg
振ってます、振ってます マンジャーレ!イタリア

でもそこからが大きく梅酒と違います。
ノチーノは60日間毎日沢山陽に当てて、しかも振ります。
ビンの蓋はゴムのパッキンをわざと外したり時折フタを開けたりして
酸素の供給を絶たないようにします。

nocino05.jpg
作っている時が一番楽しいという噂もあります

・・・何故か? そう、くるみのインクと同じで、
全ては果汁を酸化させてあの黒い色を出させるため。

濃厚な、甘いナッツのようなリキュールが出来るのだそうです。
アイスクリームにかけて食後に食べるのが最高とか・・・

nocino_icecream.jpg
あわわ、あわわ

百家争鳴のレシピがある中、僕はノチーノの最高峰のひとつ、
カリフォルニアはナパの「Nocino della Cristina」のレシピを
できるかぎり真似させてもらいました。

nocino06.jpg
漬け込んだそばから色が変わり始めます。最初はオリーブオイルのよう。

と言っても全ては公開されていないので推測も入ります。

分かっている部分のレシピは以下の通り。

青い胡桃をカットして40度以上のアルコールだけに6週間漬け込む。
胡桃を引き上げてスパイスを加え、1か月寝かせる。
スパイスも引き上げて濾過。
きび砂糖で作ったシロップを加えてアルコール度数を30度程度まで落とす。
瓶詰めし、最低でもクリスマスまで、出来れば翌年のクリスマスまで寝かせる。

nocino_spices.jpg

スパイスはクローブ、シナモンスティック、コーヒー豆、
バニラビーンズあたりが定番ですが、比率などは企業秘密でわかりません。
あ、あとレモンの皮(白いところは絶対入れてはならないそうです)。
まだ5週間有るのでそれまでにスパイスについては研究しておきます。

nocino07.jpg

うちのノチーノは既にくるみのインクと区別できないくらいに黒くなってきています。
家人は「大丈夫なの?」と不審感いっぱいで聞いてきますが、
全世界の物好き達の家でも同じような会話が繰り返されていることでしょう。

nocino08.jpg
まだ青い鬼胡桃の断面、芸術品です。


by kasuke @ くるカラ.ネット

****ノチーノ過去記事一覧****
2011年
① ノチーノ、ノチーノ!
② ノチーノ、ノチーノ セコンド!
③ ノチーノ、ノチーノ テルツォ!
④ ノチーノ、ノチーノ、フィナーレ!
⑤ ノチーノ開封!
2012年
⑥ ノチーノ、ノチーノ 2012
⑦ ノチーノ2012:スパイス投入

人気ブログランキングへ << ランキングへの投票もお願いしまーす

関連記事
スポンサーサイト

Comment

こんにちはー! 

あー、その味気になる~(>_<)
来年は、是非してみたいけど、クルミの木が見付かるかどうか・・・(^^ゞ
  • posted by Katsuya.T 
  • URL 
  • 2011.07/13 12:38分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: こんにちはー! 

to Katsuya.T さん

> あー、その味気になる~(>_<)
> 来年は、是非してみたいけど、クルミの木が見付かるかどうか・・・(^^ゞ

実は今からでも間に合うんです! 
ただ胡桃の実を切るのが無理でしょうから、皮をむいてお酒に漬けるんです。
試した人が居て、全く味に変わりがなかったそうですよ・・・と言ってしまうと、
聖ジョバンニの魔法が無かったみたいでつまらないですが。
胡桃は河原へ行けば比較的すぐ見つかるはずです。本当に。

NoTitle 

味がとっても気になります。

そして、あんなに青い胡桃は初めて見ました。
小さい頃に、父親の田舎で胡桃を拾ったりしたけれども、今は全く見なくなったなあ。
JL

Re: NoTitle 

to きよくろさん

> 味がとっても気になります。

「ノチーノ」で検索すると日本人で飲んだことのある人のブログなどに行き着きますが、おおかた好評ですよ。
だからといって僕のノチーノが美味しく仕上がる保証はありませんが。

超遅いレスです 

3年位前にこちらのページにたどり着き、毎年ノチーノを作ってます。
今年もそろそろシロップを入れます。
いつもお世話になり、ありがとうございます!
  • posted by tomoko 
  • URL 
  • 2013.10/12 16:28分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: 超遅いレスです 

to tomokoさん

> 3年位前にこちらのページにたどり着き、毎年ノチーノを作ってます。
> 今年もそろそろシロップを入れます。

僕は今年は出遅れたので、シロップ投入はもう少し先です。
ノチーノづくりの輪が広がっているのは嬉しい限りです。
  • posted by kasuke 
  • URL 
  • 2013.10/12 18:23分 
  • [Edit]
  • [Res]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント:投稿可能です。

ご案内

プロフィール

kasuke

Author:kasuke
このブログを通してユーザーとくるカラ.ネット、そしてユーザー同士のつながりができるといいなと思っています。
くるカラ.ネットへもぜひいらして下さい。
メールは kurukara.net@gmail.com まで

最新記事